夜更かしふくろう

毎晩の読み聞かせ。絵本の紹介と、子どものリアクションと、感じたこと

『よるのびょういん』 作 谷川俊太郎 写真 長野重一

子どもたちと一緒に早く寝てしまってたんだけど
風の音で変な時間に起きてしまった。

今回の台風は、右側を通るみたいだからこの前よりもひどいかも。
パパは夜勤で仕事に行ってるけど、帰って来られるのかなぁ。


『よるのびょういん』
谷川俊太郎
写真 長野重一
福音館書店


こどものとも≫傑作集の1冊。
先日紹介した「子どもたちと絵本」でも紹介されています。


白黒写真の子供向けの絵本なんて、初めてです。
<ゆたか>という男の子がおなかが痛いと言い出して
救急車で運ばれ、盲腸炎の手術をするというストーリーが
白黒写真で描かれています。
手術の写真なんていうと、ちょっと怖いですが、
切る前のメスを構えている写真、
手術台の上から、上を見上げた写真、
など程よいリアリズムで、救急車、手術の切羽詰まった雰囲気などの
少々不謹慎かもしれませんが子どもたちにとってはたまらないであろうゾクゾク感を
安心して味わえると思います。


「子どもたちと絵本」で長谷川摂子さんも書いてますが
文章が谷川俊太郎さんで所々にユーモアがあって
緊迫感をやわらげてくれるのがとてもいい。


「救急車に乗るの初めてだ。かっこいい」と言うゆたか。

「ずいぶん おんぼろ盲腸だけど、記念にうちへ持って帰るかい」
と手術の最中に冗談を言う先生。

「前から俺が言ってたろう、ぶどうの種は吐き出さないと盲腸になるって」
と慌てふためいて言うお父さん。


図書館で、白黒写真だから嫌がるかな?と思いながら
「借りてみる?」とゆきちゃんに聞くと
興味津々で「借りる!」と言ったのが意外でした。

病院ごっこするぐらいだから、病院の写真って惹かれるものかな。

 

2004.9.6