夜更かしふくろう

毎晩の読み聞かせ。絵本の紹介と、子どものリアクションと、感じたこと

『もりのなか』 マリー・ホール・エッツ

『もりのなか』
作・絵 マリー・ホール・エッツ
訳 まさき るりこ
福音館書店

 

ぼくは紙の帽子をかぶりラッパを持って
もりへさんぽへでかけました。

ライオン、ぞう、くまと次々に動物たちが
ぼくのさんぽについてきます。

みんなでピクニックをしたり
ハンカチおとしをしたりして遊びます。

ぼくがおにになって、かくれんぼうをし
「もういいかい」といって目をあけると
動物はいなくなっていて
ぼくを探しに来たお父さんがいました。

ぼくは、また今度さんぽに来た時に動物たちを探すことにして
お父さんの肩車にのって帰りました。

 

初めてこの絵本を読んだのは
ゆきちゃんが3さいの時。

はじめは、挿し絵が白と黒だけなのでどうかな?と思ったのですが
しっかり物語に引き込まれていました。

むしろ白と黒しかないことが
この絵本のファンタジーな世界を広げているように感じます。

 

ライオンが髪をとかしたり
ぞうがセーターを着たり
靴をはいたり
楽しい。


動物たちがいろいろと意味深な行動をするので
大人はついつい考え込んでしまいますが
子どもは動物たちの行動をスンナリと受け入れて
絵本を楽しんでます。


最後に出てくるお父さんがとてもいい。
誰と話していたかお父さんが尋ねると
ぼくは「どうぶつたちとだよ。みんなかくれてるの」と答えます。


お父さんの反応はさりげなくて
「だけど、もう遅いよ。うちへ帰らなくっちゃ」
「きっと、今度まで待っててくれるよ」と。
ステキです。

 

2004.7.1